研究科長あいさつ
岩手大学大学院連合農学研究科長 伊藤菊一
伊藤菊一-1024x683.jpg)
岩手大学大学院連合農学研究科(岩手連大)は、国内に6つある連合農学研究科の中で最も北に位置する博士課程のみの大学院です。岩手連大は、これまで弘前大学、岩手大学、山形大学の3大学を基盤として運営されてきましたが、2025年度から福島大学が加わり、4大学による教育・研究体制が構築されました。新たな岩手連大においては、東北地方の農学研究を担う大学間の連携がさらに強化され、多様な学問領域と研究資源を活かした教育・研究の発展が期待されます。
岩手連大は1990年に岩手大学を基幹校として設置されて以来、1,000人を超える博士(課程博士および論文博士)を輩出し、それぞれが国内外において学術や社会の発展に貢献しています。その基盤には、岩手連大が重視する、グローバルとローカルの視点を融合させた特徴的なカリキュラムがあります。「科学英語」「研究インターンシップ」「国際学会コミュニケーション」など、グローバルマインドの育成を目指した科目に加えて、ローカルな課題を解決する能力を養う「科学コミュニケーション」「東北農学セミナー」、さらに、近年新たに開講された「研究力向上セミナー」などを実施し、国際的な視点と学際的な視点の両方を兼ね備えた研究者を育成しています。
最近の世界の状況を見ると、地球規模の気候変動、食料安全保障、生物多様性の保全、持続可能な資源利用、AI・デジタル技術の進展など、多種多様なグローバルな課題が顕在化するとともに、革新的な技術が急速に発展しています。岩手連大では、生物生産科学専攻、生物資源科学専攻、地域環境創生学専攻という農学領域を網羅する3専攻を設置し、それぞれに3つの連合講座を配置することで、専門的かつ学際的な研究を推進しています。博士課程において培われる高度な研究能力は、アカデミアのみならず、産業界や国際機関など、多様な場面で応用可能な「transferable skills」として、持続可能な社会の発展に貢献するための大きな力となるでしょう。
岩手連大は、持続可能な未来を担うリーダーを育成する高等教育機関です。4つの構成大学が有する人的・研究資源と、それぞれの大学の特色ある教育・研究環境を活かし、グローバルな視点とローカルな視点を統合することで、農学の新たな地平線を切り拓き、その発展を力強く支えていきます。